さて今年最後の三遊亭鳳樂師匠の独演会。今日も日暮里サニーホールでした。
底冷えのする夕刻に、この落語会の常連メンバーが集まってきています。
受付は鳳樂師匠の奥様、そして世話人のFさんと、いつものいつもの光景です。あまりにもフツーなのです。いつもと違うものは何か?
いつもは鳳樂師匠は2題なのだが今日は3題。根多出しされているのは、『万病円』、『親子酒』、『宿屋の富』です。
最後の『宿屋の富』もそんなに長い噺ではありません。
最近圓生襲名の話題が新聞にも載ったせいか、いつもより客の入りが良い。会場は9割以上埋まってたように思います。
そして開口一番は三遊亭鳳笑さん。演目は『つる』でした。この噺もいろいろな演者のものを聴きました。鳳笑さん、師匠から教わったのと思いますが少し毛色が違っていた。
でもなかなか笑いも取っていましたね。毎回見るごとに進化しています。
次が三遊亭鳳志さん。真打になって何だか風格が備わってきましたね。この人の根多というと酒の噺と相撲の噺が頭に残っている。マクラの展開からどうやら今回もその路線か?
やはりそうでした。今日は相撲噺で演目は『大安売』でした。相撲取りの口調、なかなか堂に入っています。
そして三遊亭鳳樂師匠の1席目。『万病円』です。これは江戸時代に発売されていた、万病に効くという丸薬だそうです。
先代三遊亭金馬の得意根多で、現在ではほとんど演る人もいない噺。その理由はズバリ、面白くないからということだそうです。
確かに侍が銭湯で湯船で褌を洗うという、嫌がらせ的なことをしたり、町人の商店を冷やしたり。弱い者いじめの噺なのです。聞いていてあまり良い心持ではありません。
鳳樂師匠も、たまにはこんな噺もと前置きをして話していました。
あっ、そう言えば圓生襲名をほのめかすような一言も。今日は喉が炎症(えんしょう)で声が少ししわがれてるそうです。もうカウントに入ったのかな。
鳳樂師匠、今日は3席なので着物を着替える間のつなぎとして、三遊亭鳳好さんが出てきました。
この人高座外ではちょくちょく見かけたのですが、高座は初めてです。調べると2007年に真打昇進していました。
扇子を忘れたので扇子の要らない噺をするって、これわざとなのかな?演題はわからないのだが、『締め込み』のような間抜けな泥棒根多でした。でも『締め込み』ではなさそう。
そして噺は軽めに終えて、踊りを披露してくれました。今度は舞扇を持ち込んでいました。
調べるとこの人、かなり日本舞踊の心得があるようです。
そして鳳樂師匠羽織を着替えて2席目です。今日は3席ということで、着物も3着持ち込んでいるのですね。
今度は『親子酒』です。ここではかわいがって貰った故志ん生や先代馬生。そして志ん朝の酒の飲みっぷりの話しをしていました。そう言えば今日の打ち上げ用に、贔屓筋の酒蔵から良い酒が1升瓶で何本も届いていると言っていました。うーん行きたいのだが、今日は具合が悪くて残念。
そして『親子酒』本題は豪快に聞かせてくれました。
仲入りがあって残すは鳳樂師匠の3席目の『宿屋の富』です。
これも演る人が多いのであちこちで聞いていますが、鳳樂師匠のはいかに。いつものと通りゆっくりと話の輪郭のはっきり見える語り口です。
この噺では富の行われる場所の設定が気になりますが、鳳樂師匠は椙ノ森神社と言っていました。中には湯島天神という説もあるようです。
でも今日の番組表の解説によると、お江戸の三富とは目黒不動、湯島天神、谷中天王寺ということで、椙ノ森神社は入っていない。このあたり突っ込むといろいろ謎が出てきそうです。
あとは鳳樂ワールドに浸って、いつものとおり21時に終わりました。
受付で聞いたら今日の打ち上げは定員50名札止めだそうです。きっと盛り上がっていることでしょう。
鷲
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