久しぶりに有名噺家さんの独演会でした。
会場も初めての銀座ブロッサム中央会館で、19時開演ということなので30分前に到着しました。
すっかり日暮れも早くなり、最寄の新富町で下りるともう西の空がかすかに明るくなっている状態でした。
座った席が2階席の最後列で、高座が遠い!!噺家さんの表情もよく見えない!!
そのうちに二番太鼓が鳴り、やがて開演です。
開口一番は林家ひろ木さん。師匠は林家木久扇師匠だそうです。初めて見る人でした。
演目は『読書の時間』、そして噺の後にちょっと怪しげな津軽三味線を聴かせてくれたのです。
何だか独自性をアピールしてるようにも見えましたが、ウケていました。
この『読書の時間』という根多は結構演者が沢山いるんですね。ルーツは上方の桂三枝師匠のようです。
落語協会の彼のプロフィールを見ると趣味には読書、津軽三味線とあります。そしてオンリーワン芸人を目指してとありました。その志を裏づけるような高座でした。言行一致でした。
続いては小朝師匠の登場です。落語なのに珍しく高座に釈台が置かれた。何が始まるのか?
小朝師匠、マクラも短く本根多に入って行きました。新三郎・・お露・、そうです三遊亭圓朝作『牡丹灯籠』です。『お札はがし』の場です。
聴いているうちにすっかり感情移入してしまった。このあたりが小朝師匠の凄さですね。広い多目的ホールの最後列の席だったことを忘れさせるような演技でした。
仲入り後は上方の太神楽。豊来家玉之助さんです。もちろん初めて見る人でした。
いつも観ている江戸太神楽とどう違うのか?
見せてくれたのが『長撥(ながばち)』という芸でした。短い棒を両手に持って、長い棒を操る棒術です。
でもこの芸、昔学生時代に寄席で何度も見た!何とも懐かしい芸です。江戸には今演る人はいないのかな??
調べたら江戸では秘伝になっているようです。
そして魅せてくれたのが達磨を棒の上に乗せて操る芸、そして最後が『雲水』という芸でした。
花器のようなものを1本の竿の上に乗せて、それを5段まで継ぎ足して天井高く持ち上げ、最後にそこから花吹雪。会場の来客に幸せをという願いをこめた、玉之助さんからのプレゼントということでした。
そしてまた小朝師匠の登場。でも『牡丹灯籠』の続きではありませんでした。
今度はマクラに時間を割いてから源平の時代や平家物語に話しが振られ、源義経も登場。義経って身長140センチの小男醜男だったって本当なんでしょうか。
平家の軍船に掲げられた金の日輪を描いた扇を射よという挑発に、出てきたのが那須与一。
演目は『扇の的』という演目でした。調べたら小朝師匠の独自根多のようです。
そこで終演と思いきや、、いや、楽屋もそう思っていたようで気の早い追い出し太鼓??
小朝師匠、慌てて高座から「まだ早い!」という合図。
まだ一席残っていたのです。
今度は再び趣向を変えて歌舞伎座の話から入っていったのは、芝居好きの商家の若旦那。家業を忘れて芝居三昧に怒った大旦那を尻目に、小僧の定吉と芝居の真似ごと。演目は『七段目』でした。
今度は幕も下りて本当の追い出しでした。
それにしても1000人を超える大ホールを満席にする人気の高さ。その最後列の観客まで小朝ワールドに引き込んでしまうスーパー掃除機のような吸引力。
やはり並みの落語家ではない。例の金豚騒動でも一言も言い訳せずに、さらにパワーアップしていたようです。
鷲


コメント